断熱とは？なぜ大切と言われる？断熱方法やメリットデメリットをまとめて解説

お家づくり・お家探しのときに必ず聞くワード「断熱」。「住み心地のいい家にするために、暑さや寒さを快適にするために必要なんだよね」と、漠然と必要であるということはわかっているけれど、なぜ大切なのかをしっかり理解している人は少ないのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、断熱とはそもそも何かに加え、どうして大切なのか、断熱方法はなにがあるのかなど、メリットデメリットも踏まえながら詳しく解説していきます。

お家づくりを検討している人は、是非今回の記事を参考に断熱について学び、より満足のいく家が建てられるようにしてくださいね。

断熱とは？定義や大切な理由

断熱とは、その名の通り「熱を断つ」ということです。家づくりにおいては、断熱材を入れることで外と中の熱の移動を下げる、つまり、外の気温に影響されずいつでも快適な室内温度を保つということ重要です。

断熱が大切な理由

家づくりにおいてなぜ断熱が大切なのかというと、断熱がされていないと外気温によって室内温度も急激に変化するからです。内外の温度干渉が多いと、光熱費高騰や過ごしやすさだけでなく、健康状態にも害を与える可能性があります。

例えば、外が氷点下であれば室内も極寒、真夏日であれば室内も蒸し暑くサウナのような状態になってしまいます。ということは必然的に、エアコンなどの空調をガンガンかけなければいけないということです。そうなると、電気代も比例して高額になってしまいます。

またお風呂や廊下など空調が届かないところは室内間でも温度差が出るため「ヒートショック」が起き最悪の場合は死に至ることもあります。そのため、日々の暮らしやすさはもちろん、光熱費や健康のためにも家の断熱性は重要。

在宅ワークをしている人も増えた現代、室内温度を調節し快適に過ごす工夫はとても大切だといえるでしょう。

断熱と遮熱の違いとは

家づくりにおいて断熱と間違われやすいのが「遮熱」です。両者について、比較しながら違いを見ていきましょう。

	定義	効果発揮期間	使用場所
断熱	外の気温に影響されずいつでも快適な室内温度を保つということ	通年	壁内など家の内外を隔てる場所
遮熱	光を反射させて温度の上昇を防ぐ	夏場など暑い時期	カーテンやブラインドなど日が入る場所

断熱は家の壁内などに埋め込みます。そして家の中を通年、外の気温の影響を受けずに快適な温度にたもつことです。一方遮熱は、日の光を反射させることで室内の温度上昇を防ぐことです。窓辺や日の当たる場所に遮熱効果のあるカーテンやブラインドをつけることで遮熱効果が得られます。このように、断熱と遮熱は、効果はもちろん、防いでくれる効果や設置場所まで大きく異なるのです。

断熱の種類とメリットデメリット

家を断熱するときには、「充填断熱工法（充填断熱）」と「外張断熱工法（外張り断熱）」という２つの種類から選ぶことができます。

	メリット	デメリット
充填断熱工法（充填断熱）	・経年劣化しにくい ・コストが安め	・隙間が生じることがある
外張断熱工法（外張り断熱）	・施工後もチェックが容易	・経年劣化しやすい ・コストが高め

充填断熱工法は、柱の中などに断熱材を詰めることで断熱性を高める方法です。コストが比較的安めで、断熱効果も期待できます。しかし、施工に注意しないと柱などに隙間ができ、逆に気密性が失われてしまうことがあるのです。そのため、充填断熱工法を採用する際は施工に十分注意しましょう。

外張断熱工法は、柱などの外側に断熱材を施す断熱方法です。柱の中などは空洞のままなので、配線を隠すいう工夫もできます。また、外側に断熱材が施されているので、何か不具合があった時でもチェックしやすいという利点があります。しかし、充填断熱工法よりコストが高いことがほとんど。また、外側にあるためどうしても経年劣化の影響を受けやすいというデメリットもあります。

断熱に用いられる断熱材の種類と特徴

家の断熱は、断熱材を使用して高い効果を実現することができます。

断熱材	特徴	素材
グラスウール	不燃材で吸音性や耐久性に優れている。	ガラス
ロックウール	防音・吸音性に優れている。	玄武岩
セルロースファイバー	木質繊維系断熱材でアメリカでは最高の断熱材と称されている	古紙などの再生
ビーズ法ポリスチレンフォーム	水や湿気に強く軽い。加工や施工がしやすい。	発砲スチロール
押出法ポリスチレンフォーム	薄いのに断熱効果が高い。耐湿性もある。	ポリスチレン樹脂と炭化水素などの発泡剤の混合

どれも高い断熱性能が期待できますが、費用や素材などが変わってきます。工務店やメーカーと相談しながら、予算と断熱性どちらも両立でき満足できるものを選んでいきましょう。

断熱とは何かを理解してより快適な家づくりをしよう

今回の記事では、断熱とはそもそも何かに加え、どうして大切なのか、断熱方法はなにがあるのかなど、メリットデメリットも踏まえながら詳しく解説してきました。断熱がしっかりされていないと、外気温により家の中の過ごしやすさが大きく変わります。在宅ワークの人や、お家にいる時間が長い人はとくに断熱をしっかり考えておかないと住み心地が悪くなってしまうので注意しましょう。

断熱はもちろん、暮らしやすく、幸せな時間が流れる、自分たちに本当にピッタリとあった家を建てたいという人は、群馬県渋川市の建築工房アイに是非ご相談ください。アメリカでは最高の断熱材としても知られる、セルロースを用いた地球にも自然にもやさしい自然素材を使った断熱工事も可能です。