家づくりを進める過程において断熱と遮熱というキーワードを耳にしたことがある人もいると思います。「どちらも熱を遮って暮らしやすくするためのものだよね？」と思っている人もいると思いますが、実は断熱と遮熱は効果も採用箇所も全くの別物です。断熱と遮熱の違いを理解しておかないと、せっかくのお家も暮らしにくく感じてしまうことがあります。
そこで今回の記事では、断熱と遮熱の違いを徹底的に解説するだけでなく、断熱と遮熱それぞれどのような方法で実現できるのかについても解説していきます。快適な家を建てたいと考えている人は、是非今回の記事を参考にしてくださいね。
断熱と遮熱の違い
早速、断熱と遮熱の違いについてまずは詳しく見ていきましょう。
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断熱 |
断熱 |
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定義 |
外気温の影響を受けないように熱を断つこと | 日射による熱を反射させ熱を遮ること |
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方法 |
家自体に断熱効果を持たせる |
屋根や窓など日射が気になる部分に遮熱効果を持たせる |
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効果発揮時期 |
通年 |
夏など日射が強く暑さを感じる時期 |
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メリット |
・暑さ寒さ両方対策ができる ・部屋問わず家の中全体に効果を感じる ・光熱費の節約にもなる |
・紫外線カットも期待できる ・光熱費の節約にもなる |
| デメリット | ・施工方法や断熱材を選びミスの無いよう注意する必要がある
・初期費用はある程度必要 |
・日射による暑さの影響を受けている部屋しか効果が実感できない
・寒さ対策はできない |
断熱は、家全体を外気温の影響を少なくし、暑い寒いという温度変化から守り通年快適な室温を保つ方法です。そのため、エアコンなどの空調機器の出番も減り、光熱費節約効果が期待できるのです。さらに、部屋を移動しても断熱効果は続くため、ヒートショック対策にもなります。
一方遮熱とは、日射による暑さ対策をするものです。そのため、太陽の光が影響しない箇所へは効果を発揮しません。カーテンや窓に遮熱という言葉を見たことがある人も多いと思いますが、これは太陽の光を反射させ遮熱効果がきたいできる箇所だから採用されています。遮熱も断熱同様に光熱費節約効果が期待できますが、冬の寒さには対応していません。あくまで、日の光による暑さ対策のみです。
このように、断熱と遮熱は似ているようで実は大きく違いあります。どちらか一方しか家に採用してはいけないという決まりはありません。どちらも適切な場所に施すことで、より快適な住空間を実現させることができるでしょう。
断熱する方法
断熱は、今や新しくたつほとんどの家に採用されているといっても過言ではないでしょう。家の壁や柱の内外に断熱材をいれ断熱効果を高めるという方法が一般的です。しっかりと家全体に断熱効果を持たせることで、暮らしやすさを実現することができます。
【断熱する方法】
- 壁や床下に断熱材を入れる
- 外壁に断熱塗料を採用する
- 断熱材入りの玄関ドアを採用する
- 断熱性能の高い窓を採用する
「断熱材は壁や床に入れるもの」というイメージを持っている人も多いと思いますが、実は断熱塗料や断熱材の入ったドアなどもあり、さまざまな面から断熱を高めていくことができるのです。
最近は、窓の断熱性能も格段に上がっています。床や壁に断熱材をいれても、一番空気が入りやすい窓が断熱できていなければ、外気温の影響を受けやすくなってしまうので見落とさず選んでください。断熱ガラスの採用や、二重三重構造のガラスにすることでより断熱性を高めることができるでしょう。
遮熱する方法
遮熱は、家づくりが完了した後に遮熱効果のあるカーテンやブラインドをつけるということでも対策ができます。
【遮熱する方法】
- 外壁や屋根に遮熱塗料を採用する
- 屋根裏などに遮熱シートを張る
- 窓ガラスに遮熱フィルムを張る
- 窓や開口部に遮熱効果のあるカーテンやブラインドをつける
遮熱塗料などもありますが、遮熱シートやフィルム、カーテンやブラインドなど後付けでも簡単に対応できるのがいいところ。しかし、大きな窓がある部分や南や西から日差しが強い部分に関しては、家づくりの最中からなんらかの対策をしておくとより安心です。
断熱と遮熱の違いを理解してより暮らしやすい住空間を
今回の記事では、断熱と遮熱の違いを徹底的に解説するだけでなく、断熱と遮熱それぞれどのような方法で実現できるのかについても解説してきました。
断熱と遮熱は、効果や効果発揮時期、採用箇所まで大きく異なります。混同されやすい両者ですが、それぞれの違いを理解して適切に組み込んでいくことで、より暮らしやすい理想の住まいを実現しましょう。
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